マルチタッチデバイスiMask-Mを使ってみた

普通のモニタに赤外線センサーの枠をつけるとタッチパネルになる、という「iMask-M」をWindowsで試してみました。
予価3万円前後で10点まで取得できるので、案件に導入はもちろん、制作環境用にも使えそうです。

今回は販売元の株式会社 タッチパネル研究所のご好意でお借りしたデモ機を使いました。

iMac 21.5インチ用として販売予定とのことですが、ドライバを入れれば、Windows7のタッチイベントとして取得できます。もちろん、Flashでも取得可能でした。

動作映像

AS版のチェッカーアプリで動作確認をしました。
手の動きを止めた状態でも若干、指とマーカーの位置がずれていますが、これは手元の20インチモニタでテストしたためです。

この後、同等機能のC#版のチェッカーアプリも使って確認をしました。

AS版での問題点

maxTouchPointの値が不適切。
ASではMultitouchクラスのmaxTouchPointプロパティから「現在の環境でサポートされる最大同時タッチポイント数」を取得できますが、これが32を返します。実際には、10点までしか取得できません。
C#ではmaxTouchPointプロパティに対応する値の取得方法がわからなかったため、確認できていません。Flash固有の問題なのかどうかは不明です。

AS版、C#版共通の問題点

高速に動かすとidが変わる。
15秒めあたりから、二本指で操作していますが、idが15,16の組み合わせから始まっているにも関わらず、16,17の組み合わせになったり、15,17の組み合わせになったりしています。

使えそう

上記の問題点はありますが、10点対応のデバイスが3万円前後というのは非常に魅力的です。iMask-MはiMacのモニタ向けのものなので、弊社がそのまま購入するかは微妙なところですが、販売元からは、同等機能の各種サイズのパネルが販売されているので、使いやすいサイズを選んで購入するつもりです。

オーバースペックじゃないの?

弊社でもマルチタッチを利用したコンテンツ制作は行っていますが、今のところ2点までの利用が多く、それ以上を活用することはとても少ないのが現状です。今後、コンテンツの幅を広げるために10点を活用!未来を先取り!の心意気もありますが、実は2点タッチ向けコンテンツ制作環境においても使えそうです。

というのは現状、制作環境で使いやすい、安価に信頼性が高く2点を取得できるデバイスが少ないのです。
iPhoneなどで使われている静電容量方式では、技術的に小画面向けらしく、安価な大画面のものはありません。また、光学式でも、現在大手メーカーから数万円で販売されているものの場合、原理上の問題としてゴーストポイントが発生しやすく、信頼性に難があります。
特に縦置きマルチタッチとして使おうとすると、誤認識が多くなります。

なので、上記二つの問題点で減点があっても、それでも「使える」という結論になります。

他での紹介

PCがタッチパネルに(ワールドビジネスサテライト)

http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/trend_tamago/post_20581/

iMacが“タッチ対応”に──後付けタッチパネルキット「iMask-M」とWindows 8への可能性(ITmedia)

http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1204/11/news098.html